土のう拵え

岐阜市が位置する濃尾平野は木曽川・長良川・揖斐川の三河川と支派川が 網の目のように流れる輪中が形成され、我が国を代表する治水の歴史や文化を 有する地域です。美濃の人々は洪水に苦しめられ、 水屋や輪中堤で命と財産を守ってきました。
そして岐阜市の水防団は現在でも昔ながらの方法で土のうを作っています。昔は、 材料といえば麻袋やわら縄しかなく、素材自体が固く 容易に口を閉じることができなかったため、わら縄で 全体を十字に締めて、最後は緩みにくい「しおり結び」 で「土のう」を作っています。
袋こそナイロン製のものを使っていますが、袋全体を包み込むことで、破れにくい強固な「土のう」と なるよう、昔ながらの方法で、わら縄を十字に巻き、最後は「しおり結び」の「土のう」を作り、先人たちが編み出してきた技術の継承を絶やさないよう努めています。
地元では、多くの人たちに「水防団」=「しおり結び」 と言われるまでになっています。
さらに昔から、木、竹、むしろなど、堤防周辺ですぐ に手に入るものを利用した、各種の水防工法が、迅速に 実施されてきました。
それらの水防工法が、地域を洪水から守る「盾」とし て、所属水防団では伝統的水防工法として継承されて います。

島水防団の森岡団長が今年度をもって退団されます。
昭和43年に入団され半世紀以上の51年もの永きに渡り水防活動に尽力を賜りましたこと、また団長としてご指導いただいたことに大変感謝しております。
我々も教えていただいた水防技術や心得を伝承していきたいと思っています。

森岡団長からは水害時に手身近にあるものを利用し少ない人数で迅速に行うということを心掛けるよう教えていただきました。
数多くご指導いただいた中の「土嚢拵えの荒縄作り」動画をご覧になり参考にして下さい。

岐阜市島水防団

このホームページは岐阜市島水防団の活動を理解していただくと共に、水防工法の研鑽を目的としたものです

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